特になりたいものも、やりたいこともなかった学生時代。
高卒で就職し、新社会人として一般企業へ正社員として入社するも2年1ヶ月で退職。
その後転職し、製造パートとして働き始め、社員登用を目指したものの2年7ヶ月で退職。
2社とも3年も仕事が続かず、「こんな自分にも続けられる仕事は何なのか」を見つめ直し、出会ったのがWeb業界。
この業界は、私にとって初めて3年以上続けられた仕事となりました。
この記事では、仕事が続かず悩んでいた私が、なぜWeb業界で働き続けることができたのか、その経緯をお伝えします。
高卒新社会人として正社員入社

大学や専門学校進学は、目指すものがある人が行く場所と感じていた当時。
勉強も嫌いだった私は、就職に有利な商業高校へ進学。
当時やりたい仕事も特に思い浮かばず、昔から手芸などものづくりが好きだったこともあり製造業の一般企業へ就職を決めました。
希望と違った職種
工場の製造社員として働くことを想定していたものの、実際に配属されたのは人事部でした。
思いがけない職種でしたが、とりあえず続けてみることに。
最初の1年は新しい経験にがむしゃらに取り組み、なんとか乗り切ることができました。
しかし、2年目に入ると仕事に慣れる一方で、任される業務の責任がどんどん重くなり、次第に仕事を続けることが辛くなっていきました。
自分らしく働けなかった
この頃の私は、「職場での顔」を作ってしまっていました。
自分らしく働けないことへのストレスが積み重なり、さらに仕事の責任の重さも加わって、次第に限界を感じるように。
悩んだ末、退職を決意し、会社を去ることにしました。
正社員からパートへ転職

退職後、途切れなく転職活動を行い、すぐに新しい仕事を見つけました。
正社員という立場に重荷を感じていた私は、実家に住みながらパートとして製造業に従事することに決めました。
1社目では製造業の経験がなかったため、今度は現場での仕事に挑戦。
パートとして働くことは、本当に気が楽で、入社当初は周りの人たちも親切な方々ばかりで、楽しい時間を過ごすことができました。
このままでいいのか?
パートは確かに楽しいです。
最初は、「働いていればなんだっていい」と思っていましたが、だんだんと「本当にパートのままでいいのか?」という葛藤が生まれました。
正社員と比べて収入は少なく、周りの友達とのキャリアや収入に差を感じることもありました。
そう考えているうちに、キャリアアップを目指したいという気持ちが芽生えました。
仕事内容や職場環境もなんとなく続けていける気がして、同じ会社の社員登用に挑戦し、準正社員になることができました。
出勤できなくなる
準正社員になるタイミングで、大きな転機が訪れました。
それは、社内でも有名な「お局」と呼ばれる人物が同じ職場に来て、しかも直属の上司になるという出来事でした。
その上司は、人に対して強い物言いで、常に怒られることを恐れて仕事をする日々が続きました。
私はHPS気質があり、たとえ自分に対する怒りでなくても、誰かを怒鳴っている環境にいるだけでも強いストレスを感じました。
さらに、有給も自分のタイミングで取ることができず、次第にその上司が本当に恐ろしい存在になっていきました。
ある朝、いつものように車で通勤していたとき、職場の駐車場で車から降りられなくなってしまいました。
会社に休む連絡を入れ、それから一度も出勤することができなくなりました。
社会人としては良くない対応であり、迷惑をかける行動だと感じていましたが、それからどうしても会社に行けなくなり、よくしてくれたパートさんにも何も言わずに去ることになってしまいました。
将来を見つめ直す

新社会人として経験した2社では、どちらも3年も続かず、続けられる、頑張れる仕事は何なのかを真剣に見つめ直しました。
その時、Web業界と出会い、これが自分に合っているのではないかと感じました。
独立できる仕事を目指す
なりたいものややりたいことが見つからなかった私が、ようやく見つけた「なりたい形」。
それは、将来独立できる仕事を目指すことでした。
これまで事務や製造の仕事を経験して、会社がなくなったら自分には何も残らないという気持ちを強く感じました。
そのため、会社がなくなっても手に職をつけたいという思いから、在宅・フリーランス・パソコンがあればどこでもできる仕事が豊富なWeb業界へ進むことを決意しました。
未経験からWebデザイナーへ

Web業界にはさまざまな職種がある中で、私が目指したのはWebデザイナーでした。
普段からよく利用しているWebサイトを作る仕事の一つであるWebデザイナーには親近感を感じ、興味を持ちました。
そこで、独学で学習を始めました。
Webデザイナーの仕事には大きく分けてデザインとコーディングがあります。
コーディングは全くの未経験で、実際にコーディングでつまずく人も多いことを知りましたが、まずは触れてみようと思いました。
すると、趣味のような感覚でどんどんハマっていきました。
コードを打ち込んで、それが反映されて形になるという過程は、私の趣味である手芸に通じる部分があり、のめり込んでしまいました。
これを仕事にできたら、まさに天職だとその時強く感じました。
Webデザイナーへの道のり
未経験からWebデザイナーを目指したものの、現状は以下のような課題がありました。
- 未経験からは勉強が必要
- PhotoshopやIllustrator、PCスキルが必要
- 正社員は実務経験がないと厳しい
そこで、今後どう進むべきかを考えました。
将来の独立を目指して、企業で実務経験を積む「修行」としての位置付けと、知識を豊富に蓄える「勉強」を軸に、具体的な選択肢を検討しました。
- Webデザイナー(正社員またはバイト)に就職
- PC操作のある職種(正社員)に就職しながら独学
結論として、職業訓練を受けることができる状況であったため、職業訓練を受講しながら転職活動を進めることを決めました。
職業訓練の狭き門
Webデザイナーを目指していたこの時期、ちょうどコロナの影響もあり、Web業界に就きたいという人々の需要が高まっていました。
そのため、Webデザインを学べる職業訓練の受講倍率は3倍を超え、簡単には入れない状況でした。
それでも、私はなんとか無事に合格することができ、学びながら就職活動を進めるというスタート地点に立つことができました。

予想外の採用

職業訓練と並行して職探しをしていたところ、未経験者でも求人を掲載していた企業を見つけ、ダメ元で応募しました。
最初に応募した会社はWebデザインがメインの仕事ではなく、単にパソコン操作がある企業で、応募しても面接には進まず。
次に応募したのは、未経験者でもWebデザインの仕事を募集していた会社でした。
ダメ元で応募し、面接を受けることができました。
面接では正直なところあまり手応えを感じていなかったため、職業訓練に通うことを決めていました。
しかし、なんとその後採用していただけました。
まさか受かるとは思っていなかったので、就職が決まった時点で職業訓練校を即退校。
職業訓練には5日ほどだけ顔を出し、退校しました。
そして、未経験からWebデザイナーとしての第一歩を踏み出すことができました。
初めて仕事が楽しいと感じる
採用していただいた会社はWeb・グラフィック制作を行う会社で、デザイナー・マークアップエンジニアとして正社員で起用されました。
社長とスタッフ合わせて3名ほどの規模の小さな会社でしたが、未経験の私を暖かく迎え入れてくれ、自然体で仕事をすることができる本当に居心地のいい職場でした。
ここでは長いこと働きたいと思っていたのですが、残念ながら1年足らずで離れることになってしまいました。
予期せぬフリーランスへの転身

当時同棲していた現在の夫の県外への転勤が決まり、婚約して一緒に引っ越すことになりました。
私は会社を辞め、転職も考えましたが、思い切って独立の道を選ぶことにしました。

開業から3年経過
独立してから3年が経ちました。
収入が0の時期もありましたが、今ではなんとか生活できるレベルにまでなりました。
そして、働き方は違えど、同じ仕事を3年以上続けることができました。
3年以上働くことを目標としていたわけではありませんが、無意識のうちに感じていた「3年の壁」を越えたタイミングで、この記事を書きました。
辛かった時期も無駄じゃなかった

最初の仕事では予期せぬ形で人事に回され、重い責任を抱えることになりましたが、その経験があったからこそ、事務手続き関係を学ぶことができました。
社会人として経験を積むうちに、職場での顔がなくなり、自然体でいることができるようになったのも大きな変化でした。
また、貯金ができたことがきっかけで、目指していたフリーランスとしてのスタートを切ることができました。
人間関係に疲れたことが、在宅という選択肢を生むきっかけにもなりました。
振り返ると、綺麗事のようにも感じますが、困難を乗り越えて今があるのだと実感しています。
だからこそ、当時の私のように仕事が続かないと悩んでいる方々がこの記事に出会って、少しでも前向きな影響を感じてもらえたら嬉しいです。
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